静岡県議会議員 田口 章 メールマガジン <第20号>
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みなさん、こんにちは。静岡県議会議員の 田口 章 です。
いよいよ師走。一年が経つのは早いものとつくづく感じます。
静岡県議会は11月30日から12月定例会が開会されました。30日は川勝知事
から提案趣旨説明が行われ、今日(3日)は代表質問が行われます。
この後、衆議院選挙の期間となる明日4日から投開票日の16日までは休会と
なります。国政選挙を理由に議会日程を変更するとは少々驚きました。
再開は17日(月)ですが、17日午後、知事が国に対する「総合特区」の説明に
「自ら出向きたい」との意向を示したため、午後が休会となり、さらにタイトなスケジ
ュールになりました。
定例会最終日は28日(金)、仕事納めの日までしっかり働きます。
ところで昨日の「地域防災の日」、みなさんは訓練に参加されましたか?防災や
減災は行政の重要な仕事でもありますが、基本は「自分のことは自分で守る」です。
日ごろからの備えを怠りなくご確認ください。
また昨日は、中央道のトンネルで天井崩落という痛ましい事故が発生しました。
完成後約35年ということですが、こうした老朽化したインフラ施設の維持・改修は、
今後の大きな課題です。あらためて「資産経営」の重要性を感じています。
今月号は県の財政や浜岡原発関連情報についてご報告します。
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【これは無料のメールマガジンです】
これまでに名刺交換させていただいた皆様の中で、メールアドレスの記載
があった方に、毎月1回、メルマガで活動報告を送らせていただいています。
お気づきの点や、ご感想などがありましたら、お気軽にお知らせください。
またご不要の方は末尾のアドレスにその旨お伝えください。よろしくお願いい
たします。
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【日々の活動はブログをご覧ください】
★創ろう!元気な浜松&静岡県
http://taguchi-hamamatsu.cocolog-nifty.com/blog/
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◎目次
1.最近の財政課題
(1)12月補正予算の中心は「防災・減災対策」
(2)平成23年度の財務諸表から
(3)平成25年度当初予算編成の課題
2.浜岡原子力発電所の放射性物資拡散シミュレーション
3.最近のブログから 「果てぬ村のミナ いよいよ公開」(11/23)
4.活動日程
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1.最近の財政課題から
(1)12月補正予算の中心は「防災・減災対策」
静岡県の平成24年度一般会計当初予算は1兆1306億円でした。その後、6月
補正として約1.7億円(がれき処理)、9月補正で約150億円(津波対策基金・台風
災害復旧費など)を計上し、“現計予算”は約1兆1457億円となっています。
12月定例会に提出された補正予算案は27億円余。そのうち約20億円は「防災・
減災対策」で、道路・橋梁・河川の護岸工事をはじめとした安全安心のための事業
が多くなっています。
東海地震への備えは、今後、スピードを上げて進めていく必要があります。建設委
員会の所管事業が多いので、緊急性・適切性・優先度などについて、委員会の中
でチェックしていきます。
また浜岡原子力発電所のオフサイトセンター(現力災害発生時の対策拠点)を
富士山静岡空港の隣接地に移転するための調査費用も提案されました。
御前崎市役所の横にあるオフサイトセンターは、万一の時に活用できない懸念が
ありました。浜岡原発の安全確保は最優先課題のひとつですので、速やかに進めて
いくべきです。
★12月補正予算
なお急遽実施されることになった衆議院選挙(と最高裁判官国民審査)の経費
は、すでに約17億円を専決処分で執行しており、今議会に報告されています。
先の県民投票では選挙費用が約12-13億円と言われていましたが、国政選挙は
さらにかかるんですね。
このように今年度の事業(予算)を執行中ですが、以下、昨年度の財政状況をみ
ながら、来年度予算の課題をチェックしてみました。
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(2)平成23年度の財務諸表から
県はホームページで民間の会計手法を取り入れて「財務諸表」を公表しています。
「貸借対照表」では資産と負債の状況を見ることができますし、「行政コスト計算書
(民間の損益計算書に相当)」では年間の経費の特徴をつかむことができます。
★財務諸表のページ(静岡県)
https://www2.pref.shizuoka.jp/all/file_download1010.nsf/pages/69FC57155FA8E432492574FA003335D7
平成23年度の概要を見ると、次のような課題がわかります。
(財務諸表は「普通会計」と「連結会計」をベースにしており、「一般会計」とは若干
異なります。こういうところがややこしいんですよね・・・)
●憂慮すべき地方債の増加(とりわけ臨時財政対策債)
これまでも警鐘を鳴らしていますが、県の借金は一向に減りません。総地方債
発行額は、「連結会計」ベースで3兆円を突破しました。
なお公表されている総県債残高は「減債基金(=借金返済のための貯金)」と
相殺しているため、約2兆7千億円となっています。
「普通会計」ベースの発行額は2兆8562億円。前年度比+1275億円となりま
した。心配なのが、増額分の1236億円が「臨時財政対策債(以下、臨財債)」
ということです。
「臨財債」は「地方交付税(以下、交付税)」の代わりの財源として発行が認め
られており「全額が後年度交付税措置されるため、将来の負担増には直結しな
い」とされています。
しかし、交付税に「これは臨財債の分」なんて色はついていませんし、交付税が
足りないから「臨財債」を発行しているわけですから、将来、交付税で補てんでき
るとは、私には到底考えられません。
貸借対照表の右下「純資産の部」に「財源」という項目があります。この金額が
マイナス(△)表示されていますが、これはいわば “税金の先食い” です。結局は
税収も含めた一般財源でカバーするしかないのです。
このままの財政運営では、公債費(借金の返済)が増える一方で、投資的経
費や政策的な経費にまわるおカネが減り、財政の硬直化が進んでしまいます。
今後、安全安心のために不可欠なインフラ投資が増えていきます。それに伴い
新たな県債発行(借金)が増えていきます。
インフラ整備に必要なおカネは、「後年度の県民も利益を受けるため、応分の
負担をしてもらう」という考え方のもと、やむを得ず借金をしています。
資産の形成につながらない「臨財債」の発行は慎重に検討すべきです。
なお、この問題は「国と地方のあり方」にも関係してきます。地方交付税は国が
吸い上げた税金を、地方の財政事情に合わせて再配分しているもので、その仕
組み自体に問題があります。
少々難しいことを書かせていただければ、「基準財政需要額」という交付税の
算定基準そのものを見直さないといけない時期にきていると思います。
50年も前にできた地方交付税制度は、地方分権時代に合わせた制度に変え
ていくべきです。
●売却可能資産100億円は適正か?
貸借対照表の「非金融資産」をみると、県がこれまでにどのような資産を形成
してきたかがわかります。
・有形固定資産(1兆2628億円)は、県有資産として最もわかりやすいもので、
県営住宅や庁舎などの土地・建物が主なものです。
土地は8063億円、建物は3842億円、そのほかに構造物等があります。
(いずれも「簿価」なので注意が必要です)
・インフラ資産(2兆3010億円)は、売却が難しい、道路や橋梁、空港など
行政特有の資産です。
土地は8130億円、建物は1兆4731億円などとなっています。
昨年から取り組み始めた「資産経営(ファシリティ・マネジメント=FM)」は、これ
らの最適化を進めていくものです。
これらを見ていて気になるのが「売却可能資産」です。県は有形固定資産の
土地のうち100億円を計上していますが、ちょっと少なすぎると思います。
「厳格に算出している」との説明を受けましたが、政策的に、積極的に売却
資産を生み出していかねばならないと思います。
たとえば浜松市は、インフラ資産を含めた固定資産1兆4481億円中、181億円
を売却可能としています。県も積極的に取り組む必要があります。
(財務諸表の作り方が違うので、厳密に言えば横並びで比較はできません)
●人件費が増えている
行財政改革の中、自治体は定員適正化を進めており、人件費は多くの自治体
で減少傾向にあります。
しかし23年度は「普通会計」ベースで61億円増えています。中味は退職給付費
用等が59億円、職員給与が2億円の増となっています。
退職金関連費用は、年齢構成上、止むを得ないところもありますが、職員給与
の増には疑問が残ります。
たとえば、今、静岡県は「退職手当債(退職金を払うための借金)」を発行して
いますが、その返済(償還)の財源は「定員適正化による人件費をあてる」としてい
ました。このままでは財源が捻出できていないことになります。
職員が減っているのに、なぜ人件費が増えているのか、このあたりは今後調べて
みます。
以上のように財務諸表をみると県の財政課題がわかります。今後、仲間を巻き
込んで、さらに分析を進め、財政改革に取り組んでいきます。
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(3)平成25年度当初予算編成の課題
少々前の話になりますが、県は10月半ば、来年度当初予算編成に向けた
第一報を出しました。
★平成25年度当初予算編成要領等
https://www2.pref.shizuoka.jp/all/file_download1010.nsf/pages/E46471CD882DD4BE49257A950026325A
これによると、来年度は370億円の財源不足が見込まれています。その穴埋め
のため①基金の活用240億円、②歳出のスリム化80億円、③歳入確保50億円
が、「当初予算編成に向けた取組」の中に挙げられています。
①基金残高は、平成23年度末で313億円。今年度97億円を確保していますが、
さらに今年度末までに80億円の歳出削減により積み増しを図り、年度末で490億
円を見込んでいます。
②そのための手法として、各部局ごとに補助金や内部管理経費の見直しなど、
義務的経費を除く経費のスクラップ・アンド・ビルドを行うとしています。
③歳入確保は、県税の徴収強化、特定目的基金の活用、そして“県債の活用”
としています。
・・・この“県債の活用(=借金)”が「歳入確保策」として挙げられているところに、
民間との違いを感じてしまいます。
なお、これらの試算は総務省の「地方財政収支の仮試算(下記リンク)」をベース
にしています。
★平成25年度の地方財政の課題(総務省)
http://www.soumu.go.jp/main_content/000175245.pdf
これを見ると「臨財債」頼みの状況がわかります。国の「臨財債」の発行残高は、
今年度末で40兆円を超えるといわれています。
上の方に「交付税制度」の見直しについて書きましたが、「総務省改革」も必要
ではないでしょうか。
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2.浜岡原子力発電所の放射性物資拡散シミュレーション
マスコミ報道でご存知の方も多いでしょうが、10月下旬に原子力規制委員会
から「拡散シミュレーションの試算結果」が公表されました。しかしその後、公表結
果が二転三転するなど、規制機関のあり方として前途多難を予想させます。
★「拡散シミュレーション」はこちら
http://www.nsr.go.jp/kaiken/data/20121029haihusiryo.pdf
20ページ目に浜岡原発の状況が掲載されています。
「97%値」が出現しない場合、データは記載されていません。しかし「3%未満」
は、日数でいえば「1年に11日以下」ということですが、決してゼロではありません。
実際に次のような資料もあります。これもあまり公表されていませんが、危機管
理上、参考にしていただければと思います。
★SPEEDI
http://www.bousai.ne.jp/vis/speedi_z/shizuoka/index.html
いわゆる「スピーディ」です。
この仮想計算データによると、たとえば平成23年6月1日(資料番号5・16)、
8月1日(同7・18)の天候だと、微量ではありますが、浜松市沿岸域にも放射性
物質が飛散する可能性があるということです。
また10月1日のデータ(同9・20)では、上記「97%値」では表示されない方向に
風が吹いており、「拡散シミュレーション」の範囲以外に拡散する可能性があること
がわかります。
津波対策もそうですが、こうしたデータは過度に恐れる必要はありませんが、正し
く認識することが大切です。
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3.最近のブログから 「果てぬ村のミナ
いよいよ公開」(11/23)
以前からブログで紹介してきた映画「果てぬ村のミナ」が、いよいよ12/15(土)から
公開されます。
映画館は浜松の「シネマイーラ」と静岡の「静岡シネ・ギャラリー」の2ヵ所。ぜひ一度
ご覧ください。
私、一足お先に見てきました!今日から3日間(11/23-25)、ロケを行った水窪町
で先行公開されています(先週の「はままつ映画祭」は見に行けませんでした)。
“青春ファンタジー”ということで、オヤジが独りで行くのは異様かな・・・なんて心配も
していましたが、会場の「水窪文化会館」には地元の皆さんのほか、浜松市街地方
面から見に来た人もかなりいたようで、なかなか賑わっていました。
ストーリーなど詳しいことは下記のHPをご覧いただければと思いますが、私の目には
水窪の自然豊かな風景がひときわ新鮮に写りました。
一連の流れは、浜松市の中山間地域活性化事業に端を発しています。過疎化・
少子化で廃校となった水窪町の「旧西浦(にしうれ)小学校」の跡地利用に、今回の
映画をプロデュースした上嶋さんが応募。今回の事業につながりました。
以前のブログ記事もご覧ください。
http://taguchi-hamamatsu.cocolog-nifty.com/blog/2012/06/617-e0df.html
http://taguchi-hamamatsu.cocolog-nifty.com/blog/2011/08/813-f5e2.html
上映場所は映画館だけでなく、県内各地の文化会館(公民館)などでの“出前上
映”も検討しているとのこと。映画を見て、実際のロケ地に足を運ぶ人が増えて、浜松
の中山間地域の活性化につながれば・・・と思います。
【写真は映画のワンシーン。上記サイトの「ギャラリー」から上嶋さんにお断りして使わせ
ていただきました。3枚目に“SAW関係者”が写っています】
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4.活動日程
○11月の主な活動
01(木) 教組西区協議会
02(金) あいさつ運動
03(土) 入野地区老人クラブ連合会大会
火伏せの丘楽市
ソミック石川労組ふれあいトーク
06(火) 浜松学園訪問
教組天竜区協議会
07(水)~08(木)
会派視察(愛知県・三重県)
09(金) あいさつ運動
会派総会・政調会
10(土) 全国育樹祭(伊豆市)
11(日) 全国育樹際(袋井市)
13(火) 全国議長会研修会(東京)
14(水) 会派街頭広報活動
15(木) 会派街頭広報活動
17(土) スズキ労連政策研修会
部労東海地区研修会
朝霧荘訪問
18(日) スズキ社内駅伝大会
19(月) スズキ販労浜松支部大会
22(木) 会派総会
12月定例会議案勉強会
23(金) 西都台小学習発表会
30(金) 本会議(12月定例会 開会)
○12月の主な予定
02(日) 地域防災訓練
03(月) 本会議(代表質問)
17(月) 本会議
18(火) 本会議
19(水) 本会議
川勝平太氏の「出版を祝う会」(浜松)
20(木) 建設委員会
21(金) 建設委員会
28(金) 本会議(12月定例会 閉会)
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【 田口 章 プロフィール 】
○略歴
昭和37年1月23日生(50歳)
昭和59年 慶応義塾大学法学部法律学科卒業
鈴木自動車工業㈱(現スズキ㈱)入社(営業マンとして販売に従事)
平成 6年 スズキ労働組合専従役員
(教宣局長、自動車総連派遣、高塚支部長、書記長、副中央執行委員長)
平成19年 浜松市議会議員(1期)
平成23年 静岡県議会議員選挙 初当選
○好きな言葉・・・「おもしろきこともなき世をおもしろく」「今より早いときはない」
「俺がやらなきゃだれがやる。今すぐしなけりゃいつできる」
○趣味・・・オートバイ(愛車はイナズマ1200)・歌を歌うこと・カレーつくり
○家族構成・・・妻・長女・長男(大1・別居)・二男(高2・サッカー小僧)
【 連 絡 先 】
連絡事務所(スズキ労働組合)
〒432-8062 浜松市南区増楽町20 SUN会館2階 TEL053-447-3820
会派(民主党・ふじのくに県議団)
〒420-8601 静岡市葵区追手町9-6 静岡県庁本館4階 TEL054-221-3510
自宅(夜間)
〒432-8061 浜松市西区入野町9860-1-305 TEL053-440-7100
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ご意見などございましたら、ご遠慮なく taguchi@suzuki-union.or.jp
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よろしくお願いいたします。
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文責 田口 章 後援会事務所
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