浜松市議会議員 田口 章 メールマガジン <第31号>
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みなさん、こんにちは。浜松市議会議員の田口 章 です。
先月29日に「決算審査」が終わりました。私は全決算を認定しました。
個別の事業の中には、まだまだムダもありますが、一歩ずつカイゼンを図って
いきます。今月号は決算審査の中で考えたことをいくつかご報告します。
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【これは無料のメールマガジンです】
このメールはこれまでにいただいた名刺などに書かれていたアドレスに
送らせていただいています。毎月1回、メルマガで活動報告をしていきたい
と考えています。お気づきの点や、ご感想などがありましたら、お気軽にお知
らせください。よろしくお願いいたします。
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◎目次
1.決算審査で思ったこと
(1)公会計改革は絶対に必要
(2)決算審査を予算や計画に活かす
(3)「事業仕分け」的手法で全体最適を目指す
2.最近のブログから 「日本点字の日」(11/1)
3.活動日程
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1.決算審査で思ったこと
決算審査特別委員会は、昨年度に続いて2年連続の参加となりました。
初年度は、勉強のため傍聴し、昨年度は、事業内容を理解するために、
各部門からヒアリングするだけで精一杯でした。
委員会は3日間という限られた時間でもあり、委員全員が公平に審議する
ためには質疑項目は絞り込まざるを得ません。
そこで今年度は、ほとんどの部局と、事前に意見交換を行い、業務効率化、
補助金の見直し、保有資産の有効活用を中心にチェックし、個別項目への
意見等を伝えました。
これまでの行政のお金の使い方は「予算」中心でした。しかし、それでは不
十分です。決算で「成果」「投資効果」をしっかりとチェックし、次年度予算に
反映する必要があります。
読者のみなさんは民間企業にお勤めの方がほとんどですので、みなさんと同
じ目線でこれからもチェックしていきます。
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(1)公会計改革は絶対に必要
行政の会計制度を「公会計」と言います。民間企業の会計(複式簿記)
とは異なり、現金の出入りを把握するだけの「単式簿記」です。
通常の決算審査では、「歳入・歳出」という、年間のお金の出入りだけ
をチェックします。
今回、私はこれまでの決算審査では取り上げられていなかった「資産」
についての質疑を行いました。
決算審査には直接関係ないので、ちょっとルールを逸脱したかも知れ
ませんが、公会計の大きな欠点は、正しいストック(資産・負債)情報が
見えてこない点にあると思ったからです。
民間では貸借対照表(B/S)、損益計算書(P/L)等の指標を用いて経
営をチェックするのが当たり前ですが、これまで行政にはそうした概念が
ありませんでした。
たとえば、施設を造るときの建設コストや毎年の運営経費はわかるの
ですが、減価償却費やなど現金支出を伴わないコスト、借金の利息等は
把握されていませんでした。
浜松市では、民間感覚を行政経営に織り込むために、他の自治体に
先駆けて、平成17年度から、公会計改革に取り組んできました。
しかし、今回、多くの幹部職員とお話ししましたが、財政担当以外の
部門では、まだまったくと言っていいほど理解が深まっていません。
中には「B/Sってなんですか?」という職員もいるほどで、いささかがっ
かりしましたが、コスト意識を持って行政経営にあたれる職員を増やせ
るよう、しつこく訴えていきます。
★浜松市の平成20年度 財政のすがた
http://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/admin/finance/finance_09/images/20honpen.pdf
★浜松市の平成20年度 財政のすがた(資料編)
http://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/admin/finance/finance_09/images/20siryohen.pdf
*資料編のP26に「連結バランスシート」があります。
何かお気づきの点があればお聞かせください。
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(2)決算審査を予算や計画に活かす
地方自治法では、審査資料として「主要な施策の成果を説明する書類」
を提出するよう定めています。
浜松市議会にも、「決算に係る主要な施策の実績報告書」というものが
提出されているのですが、“実績” であり、“成果” ではありません。
「・・・のため○○○円執行した」との記載が多く見られるのですが、施策
の目的や目標、それに対してどの程度のアウトプットやアウトカムがあっ
たのかはわかりません。他の議員からも同様の指摘がありましたが、や
はり、決算審査では、「成果を評価し、次年度の改善に結びつける」という
当たり前のチェックが必要です。
実は、市は施策の評価をしていないわけではありません。
「政策事業シート」というものがあり、内部評価を実施していますし、一部
は市政モニターの外部評価もいただいています。
私はいくつかの事業について、「政策事業シート」をチェックしました。まだ
見にくい部分も多いのですが、徐々に改善されつつあります。
今後に期待し、「来年は“成果がわかる資料”を出してくれ」と苦言を呈し
ておきました。
「PDCA」という言葉は、行政でもずいぶん聞かれるようになりましたが、
実態はまだまだです。
★20年度の政策事業シート
http://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/admin/totalplan/totalplan/sj_sheet20/H20sj_sheet_list.html
*事後評価はまだアップされていません。そのうちにアップされるのではないかと思います。
私は議会のLANでチェックしました。
★政策事業の外部評価
http://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/admin/reform/gaibuhyoka/index.htm
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静岡県ではちょうど今(11/1~3)、「事業仕分け」を行っています。国でも
今後、民主党議員が実施するようです。
「事業仕分け」は、実施している業務を見直して、止めるか続けるか、続
ける場合は市がやるのか、国か県か、それとも民間に任せるのか。市が
やる場合は今のままでいいのか、改善するのか・・・を分類するものです。
★事業仕分けの説明(構想日本のサイト)
http://www.kosonippon.org/shiwake/
私はこの手法を100%評価しているわけではありませんが、こうした考え
方は業務改善に大変有効だと思っています。
浜松市でも、昨年「事業仕分け」を実施しました。私はこうした手法を使っ
て、内部で業務の最適化を行うべきと考えます。
今回の事前ヒアリングで、各部門からいろんな事業を聞きとりましたが、
「自分たちのやっている仕事は重要で、大切なものだ」という高い認識を
持つ職員がたくさんいました。
職務に忠実であることはよくわかるのですが、自分の仕事しか見えてい
ませんので、「部分最適」にはなっても「全体最適」にはなっていません。
本当に必要か? なんてことを考えること自体が、自己否定につながる
とでも思っているのでしょうか、なかなか、ヒアリングの中では、業務改善
や見直しについて聞き出せませんでした。
やめることのできる業務は思い切って止める。民間に任せるべきは任せ
る。こうした評価を今後やっていく必要があります。
また、行政の仕事には類似業務がたくさんあります。たとえば「公園」ひと
つとっても、公園課が管理している「都市公園」や、農業整備課が管理して
いる「農村公園」などがあります。
タテ割り行政の壁を崩し、業務効率化を図れば、ムダなコストは、まだま
だ削減可能です。
こうした分析を、内発的にできるようになれば、行財政改革は格段の進歩
を遂げると思います。
今後は、議員としてのチェックを続けながら、内発改善できるような組織づ
くりを求めていきます。
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2.最近のブログから 「日本点字の日」(11/1)
今日、11月1日は「日本点字の日」。
私は知りませんでしたが、現在の点字が初めて採用された日だそうです。
「点字」はみなさんご存知ですよね。6つの星(ドット)をうまく使い、母音と子音を
組み合わせて、五十音を表しています。視覚障がい者の生活には欠かせないも
のです。
この「日本点字の日」を記念して、今日、浜松市中央図書館他で、「点字関
連三偉人を讃える集い」が開催されました。驚くことに、この三偉人のうち、一人
はフランス人ですが、あとのふたりは浜松出身なのです。
偉人の一人、石川倉次氏をご存知でしょうか?
・・・・・・<中略>・・・・・・
写真は、ウイズ半田・蜆塚のみなさん。三人への感謝を込めて、新たに作った
「六星賛歌」を披露しました。
「六つの星に願いを込めて歩いていこう・・・」
「星は瞬き輝いて、僕らの道を照らすだろう・・・」
点字への感謝、希望。視覚障がい者のみなさんの気持ちが伝わってきました。
「不自由ではあるが、不幸ではない」
ある視覚障がい者の方は、力強くお話しされました。
私は、こうした “チャレンジド” のみなさんを支える社会をつくりたいと思います。
視覚障がい者を含め、障がいのあるみなさんが日常生活を送るためには、都
市インフラはまだまだ未整備です。しかし、都市インフラだけを整備すればよいと
言うわけではありません。
欧州では、視覚障がい者が信号待ちをしていると、頼まなくても、誰かが横断
の手伝いをしてくれる街もあるそうです。
最も大切なのは、市民の心のユニバーサルデザイン(UD)を養うことです。バス
や電車でお年寄りに席を譲る。困っている人に声をかける。こうした市民があふ
れる、心豊かなまちを創りたいですね。
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3.活動日程
○10月の主な活動
01(木) 川西市議会決算委員会傍聴
02(金) 公会計改革会議2009シンポジウム
03(土) 入野公民館まつり
遠州精工労組大会
浜松市障がい者スポーツ大会
04(日) 入野地区子ども会連合会球技大会
入野公民館まつり
スズキ労連ハゼつり大会
07(水) 労福協市長要望
会派ミーティング
08(木) 入野地区自治連会議
10(土) スズキ販売労組大会
連節バス実証実験
入野地区秋まつり
11(日) 入野地区秋まつり
14(水)~16(金) 厚生保健委員会視察
(尾道・佐世保・北九州)
18(日) 労福協まつり
大平台地区体育祭
19(月) 市民クラブ 政策提言
21(水) 水窪地域住民意見交換会
22(木) 小楠金属・熱処理労組大会
25(日) 入野地区町民体育大会
平岡ボデー労組大会
スズキ輸送梱包労組
スズキ部品浜松労組大会
浜松パイプ労組大会
スニック労組大会
27(火)~29(木) 決算審査特別委員会
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○11月の主な予定
01(日) 点字三偉人をたたえる集い
03(火) 入野地区老人クラブ連合会体育祭
西区ふれあい広場
05(木) 厚生保健委員会
入野地区自治連会議
06(金) エステック労組大会
07(土) 入野中火伏の丘楽市(フリマ)
日本身体障害者水泳選手権大会(トビオ)
教育キャンペーン街頭活動
08(日) 入野地区福祉まつり
ベルソニカ労組大会
09(月) 地方分権講演会in静岡
静岡市議会との意見交換会
10(火) 入野小学校学習発表会
11(水) いい日いい声掛けDay(あいさつ運動)
全員協議会
連合浜松地協意見交換会
16(月)~17(火) 入野地区自治連視察
(手賀沼浄化活動)
18(水) 本会議
19(木) 教組西区協議会
21(土) 入野地区社協健康ウォーキング
スズキ労連政策討論集会
26(木) 外国人集住都市会議 in 太田
29(日) スズキ駅伝大会
30(月) 全協・本会議
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【 田口 章 プロフィール 】
昭和37年1月23日生(47歳)
昭和59年 慶応義塾大学法学部法律学科卒業
鈴木自動車工業㈱(現スズキ㈱)入社(営業マンとして販売に従事)
平成 6年 スズキ労働組合専従役員
(教宣局長、自動車総連派遣、支部長、書記長、副中央執行委員長)
平成19年 浜松市議会議員に初当選
○好きな言葉・・・「おもしろきこともなき世をおもしろく」「今より早いときはない」
○趣味・・・オートバイ・歌を歌うこと・カレーつくり
○家族構成・・・妻・長男(高1)・二男(中2)・長女(大2・別居)の5人家族
【 連 絡 先 】
連絡事務所(スズキ労働組合)
〒432-8062 浜松市南区小沢渡町12-1 TEL053-447-3820
*事務所を移転しました。TEL・FAX・E-mailは変更ありません
会派控室(浜松市議会市民クラブ)
〒430-8652 浜松市中区元城町103-2 TEL053-457-2496
自宅(夜間)
〒432-8061 浜松市西区入野町9860-1-305 TEL053-440-7100
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日々の活動はブログに記してあります。コチラもぜひご覧下さい。
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文責 田口 章 後援会事務所
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